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医療法人友隣会『人生の最終段階における医療・ケアの指針』
T.基本方針 
 人生の最終段階(終末期)における本人と家族が、医師をはじめとする医療・介護従事者から構成される医療・ケアチームとの話し合いのもと、本人の意思と権利が尊重された医療・ケアを進めることが原則である。
U.同意代行者の定義・優先順
1.
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3.
.本人に意思能力がある場合は同意代行者を選任する事が出来る。
.本人が同意能力を欠く時に本人の意思を推測し希望を代弁できる同意代行者は医療行為につき同意見を代行する事が出来る。
.同意代行者は以下の順に従う。
1)家庭裁判所の審査により医療行為の同意権限を付与された成年後見人。
2)配偶者(事実上婚姻関係にある者を含む)
3)成年の子
4)親
5)兄弟姉妹
3)〜5)が複数存在する時は
@同順位者間の協議により同意代行者を1名定める。
A家庭裁判所@を定める。該当者がいない場合は四親等内の中から1名を定める。
V.人生の最終段階の考え方
1.

2.






人生の最終段階の定義 
1)適切な治療を受けても回復の見込みがなく、死期が間近と判定された状態の期間。
人生の最終段階の判断
1)主治医と主治医以外の医師が「その時点で行われている治療に加えて更に行うべき治療法がなく、現在の治療 を維持しても回復が期待できない」と判断が一致する事。
2)本人が意識や判断力を失った場合を除き、本人、家族・同意代行者、医療・ケアチームが納得できる事。
3)脳機能不全状態
4)人工的装置に依存し生命維持に必要な臓器の機能不全があり移植などの代替手段もない場合。
5)悪性疾患や回復不能な疾患の末期であることが積極的な治療の開始後に判明した場合の人生の最終段階の
 判断は主治医と主治医以外の複数の医師により客観的に判断する事。
W.延命処置への対応
1.




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3.
人生の最終段階と判断した後の対応 
1)主治医は本人や家族・同意代行者に対して本人の状態が人生の最終段階で病状が予後不良であり、治療を  受けても延命の見込みが全くない状態である事を説明し理解を得る。
2)リビング・ウイルなど有効な事前指示の有無を確認する。
3)本人の意思を代弁又は同意代行者の有無を確認する。
4)家族・同意代行者の意思を確認する。
本人又は家族・同意代行者が積極的な対応を希望した場合。
1)リビング・ウイルを確認しそれを尊重する。
2)改めて家族・同意代行者に「状態が極めて重篤で現時点での医療水準にて行い得る最良の治療を持ってしても救命が不可能である」旨を、正確で平易な言葉で説明しその後に家族・同意代行者の意思を再確認する。
3)引き続き積極的な対応を希望した場合はその意思に従う。
死期を早めると判断される対応は行うべきでなく現在の措置を維持する。
本人又は家族・同意代行者が延命措置を希望しない場合。
1)リビング・ウィルが存在し、家族・同行代行者が同意している場合はそれに従う。
2)リビング・ウィルが不明の場合は、家族・同意代行者が本人の意思や希望を忖度し家族・同意代行者らの容認する範囲内で延命措置を実施しない。
X.人生の最終段階の判断や延命措置への対応に当たり考慮すべき事
1. 

2.
3.
4.
回復不能の判断や本人や家族・同意代行者の意思が揺らぐなど人生の最終段階の判断に困難性がある場合は院長からなる検討会に委ねる。 
人生の最終段階の過程においては本人はもちろん家族・同意代行者についても精神的。社会的な支援を行う。
人生の最終段階の医療・ケアは医療・ケアチームと患者、家族・同意代行者の合意に基づき実施されその過程はすべて記録する。
意思決定や医療処置(蘇生措置を含む)に関することすべては診療録に記載し適切に対応する。
Y.医療・ケアチームの方針決定
 人生の最終段階における医療・ケアの方針決定は以下によるものとする
 1





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2.







3.
本人の意思が確認できる場合
1)状態に応じた専門的な医学的検討を経て医師等の医療従事者から適切な情報の提供と説明を行う。その上で本人と医療・ケアチームが本人の意思決定を基本とした方針を決定する。
2)時間の経過、心身の状態変化、医学的評価の変更等に応じて本人の意思が変化しうるものである事を考慮し充分な話し合いを行い意思決定の支援をする。
3)この過程の話し合いの決定についてはその都度文書にまとめておく。
4)本人の同意があれば家族・同意代行者に決定事項を伝え家族・同意代行者への支援も行う。 
本人の意思が確認できない場合
本人の意思が確認できない場合には以下の手順で医療・ケアチームの中で慎重な判断を行う。
1)家族・同意代行者が本人の意思を確認していた場合や推定できる場合にはその意思を尊重し患者にとって最善の方針をとる。
2)本人の意思が確認できない場合には家族・同意代行者と十分に話し合い本人にとって最善の方針をとる。時間の経過、心身の状態の変化、医学的評価の変更等に応じて検討の過程を繰り返す。それらは全て記録する。
治療方針に際し家族・同意代行者、医療・ケアチームが判断困難な場合は院長からなる検討会で治療方針等について検討又は助言を得る。
考慮すべき事。
1)科j族・同意代行者からは患者のこれまでの人生観や価値観どのような治療・ケアうぃ望んでいたのか等の情報から本人の意思を推測する。
推測が困難な場合は本人の最善の利益が何であるかについて家族・同意代行者と医療・ケアチームが十分な話し合いを行う。
2)家族・同意代行者が意思決定出来ず医療・ケアチームに委ねる場合は医療・ケアチームが妥当性・適切性を判断して本人にとって最善の医療・ケアを選択し院長の承認を得る。承認を得た決定事項は、家族・同意代行者に内容を説明し理解と合意を得る。
3)この過程における家族・同意代行者との話し合い意思決定事項は全て記録する。
4)本人の意思決定に基づき指名された同意代行者が存在しあらかじめ本人の希望事項が明確に意思表明されている場合には不明な事項にのみ同意代行者が決定できるものとする。
5)生前の臓器移植提供や献体に関する本人の意思は尊重されるのもであるが院内における臓器移植・献体提供の安全性が確保されまでは院長により対応する。
生前意思を把握した段階で院長に報告する。
Z.医療・ケアチームの体制
 人生の最終段階における過程では個々の死生観により死の受け入れ方が異なる事を踏まえ本人又は看取る家族・同意代行者の思いも錯綜し変化していくものであることを前提に支援体制を整える









2.



3.

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5.
主治医により以下の説明を行いそれに基づいて本人や家族・同意代行者が医療・ケアチームと話し合いを行い本人の意思を汲んだ決定がなされる体制とする。
1)予測される事態の説明。
2)本人の意思を尊重した選択肢の提供。(治療、処置、食事、場所など)
3)本人の意思を確認できる者の確認をする。(家族・同意代行者)
4)医療処置(蘇生処置を含む)の選択、決定。
5)医療・ケアチーム:医師・看護師・薬剤師・管理栄養士・理学療法士・ソーシャルワーカー・介護支援専門医・介護福祉士等
6)意思決定事項や検討過程を記録し、患者・家族または同意代行者に公開できるようにする。
心肺蘇生法を実施しないことDNARの説明を行い、合意の得られた場合を対象とする。
1)最善の治療にも関わらず病状の進行、又は老衰によって死が差し迫った状態である事。
2)心肺停止した場合、仮に心肺蘇生をしても短期間で死を迎える推測される状態である事。
3)本人及び家族または同意代行者による心肺蘇生法は不要と意向が出されている事。
看取りの場として自宅、居宅など当院以外の場所を希望するかを確認し希望する場合は適切に対処する。
本人や家族または同意代行者と医療・ケアチームとの合意を確認しながら進め医師による医学的見解、看護師によるケアとリスクについて具体的な説明を行う。その過程は記録する。
医師の説明
1)治療により病状の回復が見込めず近い将来死を迎える状態である事
2)侵襲的処置は本人の苦痛を高める利益が極めて低い事
3)積極的な延命治療(心肺蘇生・気管内挿管)を控えるが苦痛や症状緩和に最大限務める事。
4)浮腫を助長しないくらいの少量の輸液は症状を緩和する可能性がある事。
5)医療・ケアチームで支援する事。
6)対応する職員は本人の尊厳を尊重し関わる事。
7)精神的な安定のために家族・同意代行者に協力を求める事。
8)いかなる時点においても、本人、家族・同意代行者が延命処置あるいは積極的治療を希望する場合はそれに従う事。その際には自宅や居宅での看取りの可能性についても説明をする。
9)上記説明を受けた本人又は家族・同意代行者は看取りの場所を選択する。
当院での看取りを希望した場合は同意書に著名する。
自宅等を希望した場合は訪問看護ステーションの利用など可能な限り希望に添う様に調整する。
  [.体制と役割

院長
・人生の最終段階における医療・ケア対応の総責任者

主治医
・治療及び本人、家族、同意代行者への説明責任者
・医療・ケアチームのカンファレンス参加
・死亡確認、死亡診断書等の関係書類の記載

看護師長
・看取り看護・ケアにおける看護、介護上の総責任者
・死生観、終末期医療、看護及び看取りケアに関する職員教育のの監督
・病棟での看取り看護・ケアに対する管理責任者
・看取り看護・ケアに関する現場教育
・家族等の相談窓口と対応に関する監督、指導

 看護、介護職員
・看取り看護・ケアに必要な多職種協同における連携を推進する。
・看取り期における患者の状態観察の結果に応じた医師への報告と処置の実施。
・身体的、精神的緩和ケアと安楽な体制と調整し褥瘡等のリスクを回避する。
・家族等への説明と不安への対応、相談に対応、ケアの指導をする。
・医療・ケアチームカンファレンスの企画と参加。
・安全な食事提供に伴う基準を遵守し誤嚥等のリスクを回避する。

医療・ケアチームメンバー
・医師・看護師・薬剤師・管理栄養士・理学療法士・ソーシャルワーカー・介護支援専門員・介護福祉士等
\.職員教育


2.

当院の人生の最終段階における医療・ケアの指針、内容の理解 

死生観、倫理教育
夜間・急変時の対応
].診療録記載にあたっては以下の事項を含める
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5.


6.


医学的な観点から
1)医学的な人生の最終段階である事を記載する。
2)上記を家族・同意代行者に説明する。
3)説明を受けた者の理解。納得の状況を観察し記載する。 
意思確認の観点から
1)本人の意思を確認する。本人の意思またはリビング・ウィルの有無を記載する。
・持参のリビング・ウィルが存在する場合はコピーする。
・当院のリビング・ウィルを活用する事も出来る。
2)本人が意思を表明出来ない場合は家族・同意代行者による本人の推定意思を記載する。
3)家族・同意代行者の意思を記載する。
延命措置の中止の観点から
1)選択肢の可能性とそれらの意義について検討している事。
2)本人にとって最善の治療方針について検討事項を記載する(法律・社会規範含む)
3)医療・ケアチームメンバーを記載する。
状況の変化への対応
1)状況の変化や対応の変更を記載する。
治療プロセス
1)経過と結果を記載する。
上記1〜5を踏まえたカンファレンス用紙を作成する。
友隣会安全管理委員会
2022年4月1日制定
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 Last update 2022.09.21 
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